樹家設計の庭づくりのコンセプト『庭は暮らしの友』

♦Concept of Garden

『庭は暮らしの友』

 庭とはなんでしょう?

私は『庭は暮らしの友』のような存在だと常々考えています。
『友』と擬人化するのは、庭は生きていて変化するものだから。
『友』と親しく思うのは、庭は暮らしに彩りと楽しさを与えてくれるものだから。

以下『庭が暮らしの友』であるために、樹家設計の庭づくりで心掛けていること。

01 シンプルな庭        06 自分でつくってゆける庭
02 コンセプトのある庭    07 実りのある庭
03 機能的な庭          08 気づきや学びのある庭
04 季節を感じる庭        09 安らぎと楽しさのある庭
05 管理が楽な庭        10 町並み美化に貢献する庭



01 シンプルな庭
f0163758_1634281.jpg『庭が暮らしの友』であるために、庭の木や草の量や大きさが最小限適当で、デザインがシンプルであること。

これは最初にかけるコストや維持管理のコストにも影響します。
庭がオーナーの手に負えないようでは困ります。

また、デザインはなるべくシンプルな方が素材の美しさが引き立つものです。
(写真)そうめんCAFE 一高本舗

02 コンセプトのある庭
f0163758_17242073.jpgそもそもなにかモノや空間をつくろうというときには、それはどういう目的を持ったものか?それをどのように使いたいのか?などのコンセプトを決めることがスタートになります。

庭のコンセプトはここで述べる01〜10のようなことでしょう。
もちろんいくつかのコンセプトが重複して必要となります。
またはその案件でしか成し得ないようなコンセプトを見つけることも大切です。
(写真)みつみ老人保健施設併設 グループホーム「八重桜」

03 機能的な庭
f0163758_1743651.jpg『庭を暮らしの友』とするために、庭の機能を考えて生かすことはとても重要です。

例えば左の写真の植込みは次のような機能を果たしています。
(1)道路から室内への目隠し機能。
(2)同時に室内からはほど良く外の気配が感じられる機能。
(3)植込みがない場合と比べて建物が奥まって感じる機能。
(4)樹木で建物の印象を和らげる機能。
(5)窓や地面に影をつくって涼しくする機能。
(6)室内への通風を遮らない機能。(7)逆に強風は和らげる機能。(8)樹木の花や紅葉が季節を演出する機能。
(9)落葉樹は冬に日光を遮らない機能。(10)木漏れ日や葉が風で揺れる音がもたらす和みの機能。などなど。
(写真)「木つつ木はうす」の庭

04 季節を感じる庭
f0163758_19483128.jpg『庭を暮らしの友』としたときの一番の恩恵は、庭が季節の訪れを知らせ、四季折々の風情と美しさをもたらしてくれること。

庭のない家では、夏はただ暑く、冬はだた寒く、春秋はただぬるく過ぎると言っても言い過ぎではないでしょう。

また、春には蝶が、夏にはトンボが、秋にはコオロギが、と様々な生き物と共に暮らしていることを実感させてくれます。
(写真)鳥栖の庭

05 管理が楽な庭
f0163758_2073159.jpg『庭が暮らしの友』であるために、毎年の庭の管理は楽であるに超したことはありません。

ただし、まったく管理の必要のない庭はないと思ってください。
庭は人の手が入っていてこそ庭なのです。

管理の楽な庭とするために、自然な樹形を良しとする「雑木」を中心に植栽します。そして、植込み以外の場所は舗装をしたり、砂利を敷いたりして雑草が生えるのを極力防ぎます。
(写真)新高砂マンション外構リノベーション

06 自分でつくってゆける庭
f0163758_20492360.jpg『庭は暮らしの友』であるならば、オーナーには自分で庭をつくってゆく自由度があるべきです。

左の写真は植物に詳しいオーナーが植込みにチューリップと野草を植え足した様子。植込みという限られたスペースだから管理もしやすいし創意も表現しやすいのではと思います。

自分でつくると言ってもセルフビルドとは限りません。庭という空間の骨格や地面の処理などのハードはプロがつくって、変わってゆくべきソフトな部分(花壇や植込み)をオーナーが行うことによって、ますます庭は友となってゆきます。
(写真)COAN/Y邸庭園

07 実りのある庭
f0163758_2149282.jpg庭から果物や実、野菜やハーブなどの食べられる実りを得るときに、『庭が暮らしの友』であることはより深く実感されます。

左の写真では、枕木でかこった菜園でゴーヤーが茂っています。この小さなスペースから100個くらいの収穫を得たとか。右奥にはカボスが青く実っています。手前の別の花壇からはバジルの葉が見えています。この庭にはベリー類も数種類植えられています。

レモンやカボスなどの柑橘樹、ブルーベリーやジューンベリー、カリンなどの実のなる木、ミントやバジルなどのハーブ、プチトマトやゴーヤー、ルッコラなどの野菜。これらが『食べられる庭』づくりの代表選手です。どれも一度にたくさんは実りません。実ったときに少しずつ新鮮に収穫できるところが庭の魅力です。また家族と一緒に植えて育てる楽しみも他には替えがたいものです。
(写真)COAN/Y邸庭園

08 気づきや学びのある庭
f0163758_22444351.jpg庭に植えられる植物の種類は、少なくて10種、多いときには50種以上になります。植物を知れば知るほど『庭は暮らしの友』になってゆきます。

例えば、花や木の名前はその姿や性質に由来するものや、どんな所に生えているかなど風土的なことに由来するものなどいろいろあります。また、花や葉の形、実や樹形など、植物はまさに千差万別で自然の造形の不思議さに驚かされます。
(写真)中村遊行クリニック庭園

09 安らぎと楽しさのある庭
f0163758_23232484.jpg庭から安らぎの感覚や、安心して遊べる楽しさを感じること。これは『庭が暮らしの友』である大きな実感です。

屋外である庭には様々な場所をつくることができます。
玄関までのアプローチシンボルツリーのある前庭カフェのようなテラス芝生のプレイヤード花壇や菜園、それらをつなぐ園路など。それぞれにふさわしい、動や静、明や暗の空間づくりがあって庭はより豊かになります。
(写真)大野城の庭

10 町並み美化に貢献する庭
f0163758_0171356.jpg『庭が暮らしの友』であると同時に、自分の庭が町並みの美化に貢献することは誇らしいことです。

庭はオーナーに代わって町に挨拶をするようなものです。
美しい庭がオーナーの人柄をアピールします。できればアピール過剰でなく、控えめにさりげなくありたいものです。

樹家設計の庭は「セミ・オープン外構」になることが多いです。
これは玄関までのアプローチ空間と駐車場などを一体に「前庭」としてオープン外構にして、プライベートな庭への立ち入りを木製門扉などで遮る方法です。
上の写真のモデルハウスがその典型です。玄関がまる見えとなるとすこし興ざめなので、玄関の前に簡単な塀や樹木をあてがうことで奥行きを出します。
(写真)COAN/モデルハウス庭園
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by juka_kawashima2 | 2012-12-29 22:55 | 庭のコンセプト