みつみ老人保健施設併設 グループホーム「八重桜」 外構庭園 2002.2-

Concept;「語らい」「暮らし」「思い出」をキーワードとした庭園。

この建物は老人保健施設の横に併設されたグループホームです。
介護スタッフとともに、お年寄りが共同生活をする家です。
旅館を思わせるような木造で落ち着きと温もりのある建物となっています。
建築設計は福岡を拠点に活動されている山田浩史さんです。
◉山田デザイン事務所Web

ここの外構庭園には5つのゾーンがあります。
1)アプローチ 2)『語らいの庭』 3)『暮らしの庭』 4)『思い出の庭』 5)プライベートガーデン

1)アプローチ

老健施設の横からホームへ到る道です。敷地は西戸崎の海が近い場所ですので、周辺環境に馴染ませてクロマツとモミジが主木となっています。道は途中でゆるく折れ曲がってさらに奥行きを増しています。
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2)『語らいの庭』
庭園用地は東西に細長いのですが、玄関に近い東側はシンボルツリーの『里桜(八重桜)』を中心とした広場のような空間になっています。ここでは、利用者同士やスタッフ、利用者の家族などと散歩や椅子に腰掛けて話ができるような空間づくりを目指しました。
雑木の木立のほか、季節の低木や、自然なハーブや山野草が植栽されています。
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3)『暮らしの庭』
東西に長い庭園の中央部はレンガ敷きになっていて、枕木でつくった菜園やレンガ積みの花壇があります。ここは利用者がスタッフや仲間とともに日々の暮らしを楽しむ庭です。
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4)『思い出の庭』
東西に長い庭園の一番奥は、緑の濃い木立になっていて散策できます。ここはどちらかというと利用者が一人で歩いてもの思いをするのに向いています。日本庭園の手法を生かして、山の雰囲気や石橋、川の流れや海の景色をイメージできるようにしています。お年寄りにとって思い出をたどることは脳の健康や精神面にも良いという報告もあります。
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5)プライベートガーデン
利用者の部屋に面した専用の小庭。お隣の庭とは低い竹垣で区切ってあります。区切ってありますが枝折り戸でいつでも往来は可能です。自分専用の庭があることで好きな植木や鉢物を育てることもできます。
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◎世界の変化とつながることのできる庭
グループホームでは利用者はご自分で好きなことが出来る健康状態であることが前提ですが、ここのような施設内のホームでは、生活環境がホーム内に限定されることがいろいろとあるのではないかと思います。こうした時、庭空間の果たす役割は大きいと思います。すなわち、庭は同じ場所ではありますが、いつも変化して様々な刺激をもたらしてくれます。また自分で歩いて視点を変えたりなにかを見つけることもできます。「庭があれば世界の変化とつながることができる」と思ってここを設計しました。
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